


初期の段階では、グラフィックデザインのイメージを模索する作業とほぼ同時に、hotel inside でのサインデザインの在り方とその表現をイメージする試行錯誤を行いました。

初期の段階では、グラフィックデザインのイメージを模索する作業とほぼ同時に、hotel inside でのサインデザインの在り方とその表現をイメージする試行錯誤を行いました。
車寄せの正面、エントランスとの間に、基礎部分より上部の幅が広い不思議な重力感を持ったガラスのモニュメントが宿泊客を迎えます。 hotel insideが満たされている柔らかい透明感と心地良さにに包まれるAmbientの予感をイメージしました。ロゴ部分を透明にしそれ以外の部分を荒いすりガラスに仕上げ、ライトアップすることで、あたたかい透明感が不思議な重力感をあおります。
エントランスを抜けると左手にフロント。フロントの背面すべてを使って柔らかく光るhotel insideのマークを配置しました。マークに込めた思いをより印象深く心に留めてほしいという思いです。向かいあう壁面にはこのマークが無数に重なるようなグラフィックパネルを配置し、振り返ると、フロント背面のマークと互いが響きあう奥行きのある空間を演出しようとしています。
各階のエレベータ前にはそのフロアの案内パネルを配置しました。廊下全体のムードと調和をとりダークブラウンのベースに、円が漂うようなグラフィックイメージ。さらに円のモチーフを集合させたような印象的な文字の階数表示と細くシャープな文字の部屋案内。タイポグラフィ的なアプローチを意識したサインです。
屋外入口ゲートの左右には、車で来る宿泊客に入口の位置を優しく知らせるサインを立てました。敷地側面には30m近い長さの内照式の大きなサインを配置したので、ここでは比較的近くに来た人に向け「こちらですよ」というムードのサインにしました。
壁面を特徴あるデザインにしたいというアイデアはプロデューサーの久保田氏からの提案でした。ユニークな個の主張をしながらも、単に派手にするということではない、出しゃばりすぎない色合いや、パターンのリズムなどが検討されました。
屋上の大型サインは、マークを配置することでよりアイデンティティを強くアピールできるようデザインされています。